へびの目玉

※九州・福岡に伝わる昔話です。

 

昔、あるところにとても心の優しいお医者がおりました。

 

あるとき、となり村の患者をみて帰ってきたとき、川のそばで子供達が遊んでおりました。

 

みてみると小さなヘビを捕まえて遊んでいました。

 

お医者は、可哀想じゃないか・・話してやりなさい。

というのですが、子供達は聞いてくれません。

 

お医者は有り金を全部子供達に渡して、これで蛇をゆずってくれ・・といいました。

 

お医者は、へびを優しく包んで持って帰り、傷に薬を塗ってあげました。

明くる日、元気になったヘビを、

山の上の方へもっていって離してあげました。

 

ヘビは、まるでお辞儀をするかのように何度も頭を垂らして草むらに消えて行きました。


そして、何日かした夜のこと。お医者の家に若い娘が訪ねてきました。


-つづく・・-